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核抑止とは
核抑止とは、核兵器による報復攻撃の脅威を相手国に示すことで、先制攻撃を思いとどまらせる戦略的概念です。「核兵器は使うためではなく、使われないようにするためにある」という論理に基づいており、冷戦期以来の国際安全保障の根幹をなしています。
拡大抑止(核の傘)とは
拡大抑止とは、核保有国が同盟国に対して自国の核抑止力を「拡張」して守る約束をすることです。日本は非核三原則(持たず・作らず・持ち込ませず)を維持しており、自国の核兵器は保有していません。代わりに米国の「核の傘」の下に入ることで、核攻撃の抑止を図っています。
日本と米国の「拡大抑止協議」
日米両政府は「拡大抑止協議(EDD)」を定期的に実施し、核抑止の信頼性を確認・強化しています。北朝鮮の核・ミサイル高度化やロシアの核使用示唆を受け、この協議の重要性が一層高まっています。
核共有(ニュークリア・シェアリング)論争
ロシアのウクライナ侵攻後、一部の政治家から「NATOのような核共有の議論を始めるべき」との意見が出ました。NATOの核共有とは、米国の核兵器を加盟国(ドイツ・イタリア等)の航空機が運用できる仕組みです。これに対し岸田文雄元首相は「非核三原則と相容れない」として否定しました。
まとめ
唯一の戦争被爆国として核廃絶を訴えながら、現実の安全保障として米国の核抑止に依存するという「二律背反」が日本の核政策の本質的課題です。核抑止の信頼性をいかに維持・強化するかが問われています。
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